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葉先に水滴がつくのはなぜ?ただの水ではない驚きの成分とは

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この記事は約 9 分で読めます。

お庭を散策、ガーデニングのパトロール中に植物のの葉先に水滴が
並んでついているのを見たことありませんか?

バラなどはギザギザの葉っぱの先っちょに1個ずつ綺麗に並んで。

まるで水玉のジュエリーのようですよね。

葉の先に水滴がついている。これは溢液現象

雨粒?夜露?って思って見過ごすこともありますけどね。

でも雨が降ってないときもついてたりしてとっても不思議だな、って思っていました。

実は、雨粒とも夜露とも、違うんです。

 

植物の作用から来る現象で溢液(いつえき)現象と呼ばれるものだったんです。。

とても美しく不思議な現象に思えます。

 

溢液現象は、葉の蒸散作用とも深くかかわっているのです。。

この水滴はただの水?
成分はなんでしょうね。

水が流れ出るこの現象は、植物にとってよいことなのでしょうか?
水やりをしすぎたのでしょうか?

とっても気になりませんか?

どういうことか深堀していきますね!

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葉先に水滴がつくのはなぜ?

植物は、昼間活発に光合成をしています。

光合成をしながら、二酸化炭素を吸収して酸素と水蒸気を気孔から放出しているんですよね。。

葉が水蒸気を気孔から出すことを蒸散といいます。

(これが葉が茂ると蒸れてよくないといわれる理由です)

 

日中、盛んに光合成をしていますが
日が沈んで夜になると光合成をしなくなります。

蒸散しなくなると気孔を閉じてしまいます。
時には何かの理由で蒸散が弱まるときもあるんですね。

そうなると植物体内の水の活動がストップする?と思いきや、活発に水は動いているんですよ。

植物は蒸散作用で葉から水が抜けると根から水を吸い上げるというように、根の押し上げ作用で水を吸水しています。

夜は、すでに水で満たされた状態で、水蒸気が出るための孔(気孔)も閉じます。

 

絶えず根が吸水すると水はどうなる?
って思いますが、ちゃんと出口があるんですよ。

吸水されてあふれた水の出口は水孔と呼ばれる孔。

余分な水は水孔から排出されるという仕組みになっています。

それが溢液現象です。

植物体内で水がいっぱいになった状態なのに、さらに活発な根が吸水し、ありあまる水が排水され葉先に水滴となってついている。

ということですね!

葉先の水滴は、植物内に水が十分にあるために排出された余分な水分、というわけです。

葉のふちの水滴は溢液現象によるもの

 

この現象は多くの植物で見られます。

たとえば、溢液現象がみられる植物は以下の通りです。

バラやコメ、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、ソルガム、トウモロコシ、タバコ、トマト、イチゴ、キュウリなど。

 

さて、この美しい水滴はただの普通の水でしょうか?

さらに深堀していきますね!

 

葉先の水滴の成分は?

溢液現象によって排出された水滴はただの水ではありません。

 

水滴には、余った肥料成分が含まれているのです。

ラトガース大学(アメリカ)、バレンシア農業研究所、バレンシア大学(共にスペイン)の研究グループによると水孔からの水は昆虫にとって、とても重要な栄養源になっているのだそうです。

研究グループは、炭水化物やたんぱく質を含み多くの昆虫に必要不可欠な栄養の補給源となっていると世界で初めて明らかにしたそうなんですよ。

ということは、昆虫の重要な餌になる花粉や花蜜が不足する季節でも、この排出液があれば栄養を補給できる!
ってことですよね。

研究グループはここからまた1歩進んで
葉からの排出液を活用して、害虫の作物への食害を抑えられるかもしれないと考えているようですよ。

頼もしいかぎりです。

それにしても、自然は凄いですね。

詳しくはこちら↓↓

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葉先に水滴がつくのは植物にとって良いこと?悪いこと?

溢液現象が起こるなんて、大丈夫?

大事な水がもれだしてるなんて!

それとも、水をやりすぎたのかしら?って心配になりますよね。

 

でも、そうじゃないので安心してくださいね。

溢液現象が起こるのは、根が活発に働いているからこそ余分な水を出すというふうに考えられています。

植物全体に十分に水が行き渡っている証拠なんですね。

溢液現象は植物にとって「よいこと」なんです。

 

なぜ葉の先ばかりに水滴がつくのでしょうか?

水孔から余分な水が出ています。

水孔は、水や栄養分の通り道である葉脈の終点にあります。

 

バラの場合、ギザギザの葉の先っちょに水孔がならんでいるんですね。

そのため、葉の端っこに葉をぐるりと囲むように水滴が並ぶのです。

水孔は気孔のように状況に応じて開閉せずに常に開いているんですよ。

 

溢液現象と夜露、朝露との違いは?

夜露とも違うのが溢液現象とご紹介しました。

夜露のでき方を考えると、溢液現象と全く違うのが分かると思います。

夜露というのは 日中は空気中に水蒸気として漂っている水が、気温が下がるとまた水に戻る現象なんです。

これは、気温によって空気中に含まれる水分量が決まっているために起こります。

それで、夜に水に戻れば「夜露」、朝に戻れば「朝露」といい分けています。

夜露や朝露は葉っぱの表面全体についています。

溢液現象との違いは、見るとわかると思います。

溢液現象の水滴と朝露の共存

 

溢液現象で分かるカルシウム到達度

私たちは植物のためにさまざまな肥料を施し、植物は必要な栄養を根から吸い上げていきますよね。

だけど、栄養がどれだけ植物の体内で動いているか?
なんてわからないです。

きっと、いろんなところに行ったり来たりして栄養が配られているはずですもんね。

ところが、カルシウムだけは栄養植物体内を行ったり来たりできない。

カルシウムは植物の体内を自由に行き来しているわけではなく、一方通行なんです。

なので、上の方の葉に溢液現象が見られたら、確実にそこまでカルシウムがいきわたっていると思っていいのだそうです。

 

カルシウムが一番必要な部分は伸長していく新葉、新芽。

植物の一番先っちょ、先端です。

そこまでカルシウムが到達していないと伸びないってことも?

溢液現象が見られるということは、植物の先端まで(新葉や新芽)にカルシウムが十分に到達している、ということでもあるんですね。

 

葉先に水滴がつくのは植物が元気なサイン!

葉先に水滴がつく仕組みは溢液現象と呼ばれるもの。

溢液現象
植物は昼間の光合成では気孔という孔から水蒸気を出し、夜は水孔という孔から余分な水を排出。その排出液が葉先についている水滴。

 

水滴にはたくさんの栄養分が含まれていて昆虫の栄養にもなる!!

そして、溢液現象が見られる植物はとても元気だということも分かりました。

根が活発に水を吸い上げているサインですから。

このようなことが分かると。。

自然のすごさと素晴らしさに驚きます。

我が家のバラたち、たくさんの葉先に水滴がついていました!

バラの葉の水孔から排出された水滴

溢液現象を確認したので、今年は素晴らしい花が咲くと思います。

めちゃくちゃ楽しみです!!

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植物のメカニズム
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~さうび遊び~ バラの育て方はみんな違ってみんないい