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ルドゥーテは8世紀後半~19世紀半ばにかけて、フランスで活躍した宮廷画家です。。
宮廷画家ルドゥーテはバラの絵をたくさん描きました。
ルドゥーテは「花のラファエロ」「バラのレンブラント」と称される画家として知られています。
描かれた169種のバラの絵は
実に精密に描かれていて植物学者にとっても貴重な資料なんです。
バラ好きさんなら、ルドゥーテの名を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
2022年4月に、宮廷画家ルドゥーテのバラの絵を九州で鑑賞できるんですよ。
鑑賞できる美術館や開催の期間などお伝えしますね!
宮廷画家ルドゥーテのバラの絵が鑑賞できるのは九州の大分市美術館物
九州の大分市美術館で、「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」展が開催されます。
没後180年を経ても人々を魅了し続ける
ルドゥーテの代表作「バラ図譜」の全作品と肉筆画が展示。
展示会の詳細とルドゥーテのことお伝えしますね。
宮廷画家ルドゥーテ展の開催期間
大分市美術館で開催されている宮廷画家ルドゥーテ展の詳細です。
期間:令和4年4月15日(金曜日)から5月29日(日曜日)まで
開館時間:午前10時から午後6時まで。ただし入館は午後5時30分まで
休館日:令和4年(2022年)
- 4月18日(月曜日)
- 4月25日(月曜日)
- 5月9日(月曜日)
- 5月16日(月曜日)
- 5月23(月曜日)
観覧料:
- 一般1,000円(20名以上の団体は800円)
- 高大生700円(20名以上の団体は500円)
- 中学生以下は無料
住所:〒870-0835 大分市大字上野865番地
TEL:097-554-5800
URL:http://www.city.oita.oita.jp/bunkasports/bunka/bijutsukan/index.html
新型コロナウイルス感染症対策を行っているとのこと、美術館の指示に従ってください。
ルドゥーテ展の同時開催イベント
宮廷画家ルドゥーテのバラの絵を鑑賞しつつ、開催されているイベントに参加するのも楽しみの一つですよね。
大分市美術館のルドゥーテ展で、同時開催のイベントがあるので紹介しますね。
ルドゥーテ展関連のイベントは次の3つ
- 春の美術教室「装う!ルドゥーテ・ワンポイントシール」
- ワークショップ「ボタニカルアート体験」
- 文化・芸術講座「ステンドグラス・フラワーオーナメント」
3つを簡単に説明しますね。
1.春の美術教室では、描線画を彩色してシールが作れます(応募締め切り4/10)
2.ワークショップではボタニカルアートの体験ができます。植物の下絵に透明水彩で着色していきます。
3.ステンドグラス・フラワーオーナメントでは、バラのオーナメントをステンドグラスで作ります。
料金や申し込みの方法はこちら
楽しいひとときを送りたいですね!
まるでそこにバラがあるように、美しいバラの絵を残したルドゥーテ。
ルドゥーテはどんな生涯をおくったのでしょう。
ルドゥーテの生い立ち
1759年ベルギーの画家の家系に生まれたルドゥーテ。
幼い頃から父の手ほどきのもと絵画を習得。
子供の頃から森や修道院に生える草花に興味があったようです。
その後、パリへ移住。
30歳のはじめ頃、ルイ16世の王妃マリーアントワネットと出会います。
ルドゥーテはマリーアントワネットの「蒐集室付素描画家」の称号を得て宮廷画家となるのでした。
ルドゥーテの絵の素質が認められたんですね。。
フランス革命後はナポレオン1世の皇后ジョセフィーヌが、ルドゥーテにボタニカルアートを描かせました。。
ジョセフィーヌといえば、住まいのマルメゾン城に世界中のバラを集め園芸家に研究させたのは有名なお話ですよね。
ルドゥーテはジョセフィーヌが集めているバラの図譜制作を提案します。
これがのちの、私たちが見ることになるなんて・・
それは、ナポレオンとの離婚で心を痛めたジョセフィーヌを、元気つけるためだったそうです。
ジョセフィーヌにとって嬉しい申し出だったに違いありません。
残念なことに、ジョセフィーヌは「バラ図譜」の制作の提案をうけた年に完成を見ずして亡くなってしまうのですが。
「バラ図譜」はその後、10年かけて刊行されました。
宮廷画家ルドゥーテが描いた「バラ図譜」のスゴいところ
「バラ図譜」はいくつかの優れた特徴を持っています。
それは、
- 精密に細かいところまで正確に描かれている描写
- 当時の新しい技法を開発して多色刷り植物画を完成
という点です。
彼の多色刷り植物画での輪郭線は、線でなく点の集合で表現されています。
点の集合が作り出すわずかな濃淡で、植物の質感がまるで本物のように描き出され見事です。
スティップル・エングレーヴィング(点刻彫版)という高度な銅版画の技術を使っているのですが、それだけで表現できたのではありません。
印刷されたものは、さらに人の手によって着彩されているのです。
図譜の中には絶滅したバラ品種も描かれているということで、とても貴重な資料でもあるんですね。
このような理由で、学術的にも芸術的にも高く評価されています。
激動のフランス革命からナポレオン時代を宮廷画家として生きたルドゥーテ。
「バラ図譜」を観覧しながら、
その時代に想いをはせるのも楽しみの一つかもしれませんね。
ルドゥーテが描いたバラが植栽されているハウステンボス
長崎県のテーマパーク、
ハウステンボスにはルドゥーテが
描いたバラを植栽している箱庭があります。
ハウステンボスでは年2回春と秋にバラ祭が開催されます。
ルドゥーテが描いたころのバラは、おそらくほとんどが一季咲きのバラ。
なので、
ルドゥーテが描いたバラを楽しむなら
春、ですね。
他にも、
春のハウステンボスは広大な敷地にこぼれるほどのバラが咲き乱れます。
こちらもぜひ、楽しんでほしいと思います。
大分市美術館へのアクセス
バス:JR大分駅北口[大分駅前3番]のりばから、大分バス[大分市美術館]行乗車、大分市美術館(終点)下車。約10分
タクシー:JR大分駅上野の森口から約5分
車:大分自動車道/大分ICから約10分
駐車場
駐車場には約130台駐車できます。
駐車場の料金は無料です。
地図はこちら↓
大分市美術館の特別展示「ルドゥーテ バラの物語」のまとめ
九州で宮廷画家ルドゥーテのバラの絵を見ることができるなんて嬉しいですよね。
大分市美術館では関連イベントや「美術館めぐりクイズラリー2022春」などのイベントも開催されています。
色々と楽しめそうですね。
ルドゥーテのスゴいところは、
精密で正確な描写とそれを表現するのにスティップル・エングレーヴィング(点刻彫版)という技法を使ったこと。
極めつけは、印刷されたものにさらに着彩するという丹念さ。
本物と見まごうほどのできばえです。
「バラ図譜」に描かれた169種のバラ、
観覧は貴重な体験になりそうです。
また、実際にルドォーテのバラの絵の品種が植栽されているハウステンボスにも、赴いてみたいですね!