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バラを育てていると
ときどき、びっくりするような花が
咲くことってありませんか?
タイトルにも書きましたが
花の中につぼみがでる現象。。。
ドキッとします。
そんなに頻繁にあることではないのですが。
この現象は ブルヘッドや
貫生花(かんせいか)といわれます。
貫生花(かんせいか)は
プロリフェラとも呼ばれます。
パッと見、驚くばかりで
お世辞にもきれいとは言えません。
ちょっと不気味だったりしますよね。
そんな花が咲くと
病気なのか?
突然変異なのか?
育て方が悪いのか?
私のせい?
自然現象?
見た目が不気味なだけに
なにか悪い原因があるのか?
なんて思ってしまいます。
そんな
ブルヘッドのバラのことを
今回のテーマに取り上げました。。
なぜブルヘッドのバラになったのか?
ブルヘッドになるのは防げたのか?
原因と対策について
お届けしたいと思います。
ブルヘッドのバラはどんな花姿になる?
ブルヘッドとよく似た貫生花(かんせいか)、
混同されていますが
この2つは厳密には違うんですね。
そこのところ紹介していきますね。
ブルヘッドと貫生花
ブルヘッドは
全体に平べったい形の花になります。
まるで、牡牛の頭のようにごつごつした花姿になります。
ブル(牛)ヘッド(頭)の名前に由来にもなっています。
花びらが通常のものとは違って短く
内側にカールしたような形。
正常な花びらのように先端が
尖った剣弁ではなく花びらの先を切って
カールさせたような形の花びら。
一方の貫生花は、
バラの花の真ん中からつぼみが作られて
花が咲いたりする現象のことです。
ちょっとみただけでは
違いがわかりにくいかもしれませんね。
ブルヘッドになる原因
花器官をつくるためのプロセスが
完全に終わる前に、
低温(12℃)にさらされると起こるようです。
特に夜間、気温が15℃以下になると発生が多くなるのです。
発育の初期段階は
18~24℃という適温の環境で育てると
ブルヘッドが防げるというわけですね。
屋外の自然の中、
バラの花が咲く春や秋は気温が
上がったり下がったりは あたりまえ。
ブルヘッドを完全に防ぐというのは
難しいかもしれませんね。
貫生花(プロリフェラ)になる原因
普通、花形成のプロセスでは
雌しべができると成長を止めます。
貫生花(プロリフェラ)は
花形成の段階で雌しべができてからも
成長をしつづけるために花の中に
繰り返して花が形成される現象。
雌しべが変異しやすい品種に
起こりやすいようですね。
また、これは突然変異とは違い
奇形花の一種だということです。
ブルヘッドや貫生花は微妙に違うけど…
開花前の気温の変動が関係したり
施肥のタイミングや過不足で起こるもの。
病気や突然変異ではなく生理障害の
ひとつなんですね。
バラではつぼみのガクの間から
花びらの色が見えるころ
肥料を控えるように、といわれます。
貫生化などの生理現象を防ぐための
ひとつの方法だったんですね。
肥料に含まれるチッソは
花を咲かせ種をつくるための栄養分ではなく
生育を促進する栄養分です。
そのため花をつくってはまたつくり・・・
を繰り返し、成長が止まらず
奇形花の原因になるのかも、と思いました。
お礼肥えもタイミング次第では
影響するかもしれませんね。
このようにブルヘッドと貫生花は
微妙に違うのです。
発生する原因も ほとんど同じなので
混同されることが多いのです。
ブルヘッドや貫生花になったら
ブルヘッドや貫生花になった花は
その花は もう正常な花にはもどりません。
他の花も、同じ環境で育っているので
いくつかそのような花が
咲くかもしれません。
病気ではないので
そのまま咲かせても問題はないと思います。
次の開花前、肥料のタイミングや量を
調節するといいかもしれませんね。
もちろん
同じ株にブルヘッドと貫生花の花が
咲くこともあります。
貫生花のバラ品種
貫生花をバラの花のひとつの個性として
楽しむのも悪くないと思うんです。
実際に、フランスのメイアン社は、
貫生花(プロリフェラ)を、
品種として確立させています。
偶然に貫生花が咲くのではなく
わざと貫生花が咲くように
品種を改良してしまったのですね。
その品種は、
エキサイティング メイアンです。
赤い花で、花の中に
いくつもつぼみをつけます。
私にはちょっと異様な感じに見えますが
変わった花として
人気があるのだと思います。
昔のヨーロッパでは幸運の兆しといわれていたとか?
興味がある人は楽天市場などで
エキサイティング メイアンと
検索してみるといいですよ。
ちょっと驚くかも、です。
不思議現象の原因と対策のまとめ
花の中に花が形成される現象。
ブルヘッド。
似たようなものに貫生花があります。
これはどちらも生理障害で
病気でも突然変異でもないんですね。
育て方が悪いんでもないです。
ちょっと不気味な咲き姿だから
心配になりますが大丈夫です。
他の花を調べてみると
キクでは比較的よく起こる現象のようです。
キクは花芽の形成過程で高温にさらされると
起こりやすいのだそうですよ。
これも やっぱり突然変異ではなく、
環境条件でひきおこされる
生理障害だとされているようです。
このように植物には
生理障害というものがあります。
症状は、他にも葉が変色したり縮れたり
枯れたり、成長が鈍くなったり・・・
花の奇形が起こったり。
その原因は
肥料の過不足や気温の変化に
よるものなんですね。
私たちの力では気温の変化は
どうしようもないです。
できることっていうと
肥料の過不足や施肥のタイミング。
適切にやると防げるのかもしれません。
でも、そんな花が咲いても
個性だと思って咲かせても
いいかもしませんね。
現に フランス、メイアン社の
エキサイティングメイアンは
貫生花のバラ品種として有名です。
さて、と
さうび家のバラのアミロマンティカ。
とてもたくさんの花を咲かせ
美しい花を咲かせるのです。
樹勢も強く次々と枝葉を伸ばし
ほのかな香りもあり
とても楽しみなバラです。
このアミロマンティカ、ときどき
ブルヘッドや貫生花の花をつけるのです。
すこしお転婆さんなのかも(笑)
今回の記事でピンクの花の画像はみんな
さうび家のアミロマンティカです。
いつもはこんな素敵な美人さん↓↓