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バラを育てていると
きれいな花をたくさん咲かせ、その景色を堪能するのが
一番のご褒美ですね。
だけど、ときには見慣れてしまったバラの
配置替えをしたくなったりしませんか?
庭の模様替え・・・
レイアウトを変えてみたい。
このバラをこっちに植え替えて
あのバラはあちらにもっていったらどうかな?
なんて・・・
考えるだけでも楽しいです。
あるいは、調子が悪いバラや
枯れてしまったバラを掘り上げて
違うバラを植えようかなどと思ったり・・・
ただ、鉢植えならまだいいけど
地植えのバラの配置替えするなら作業も大変。
ちょっと考えますよね。。
それにバラのあとにバラを植えるってなると
連作障害が出ないのかって気になります。
だってほら、ナスを植えたあと、またナスを植えたら
うまく育たないっていうじゃないですか。
バラもそうなるんじゃ?って思うと
二の足を踏んじゃいますよね。
せっかくきれいに咲いているバラを移植して
うまく育たなかったらいやですものね。
元も子もなくなっちゃいます。
そこで、
そもそも
どうして連作障害がおこるのか?
バラにも起こる?
バラの連作障害への対策は?
今回は、バラの移植などで
起こるかもしれない連作障害についての
アレコレを深く掘り下げていきます。
<バラの連作障害、どうして起こる?>
美しくて、かぐわしくて、心を癒やしてくれるバラ。
大切に育てているバラに
連作障害が起こるとどうなるのでしょうか?
先程も書きましたが
野菜などの作物は連作障害があります。
毎年同じ場所に同じ作物を続けて
栽培すると生育が悪くなるという障害です。
同じ作物を育てるなら
慣れ親しんだ土がいいような気がしますが
そうではなさそうなんですよね。
原因は、
・土の中の養分が不足して生育できない。
・病害虫が残り続ける。
・根からの分泌物が悪さすることがある。
・栄養のバランスが悪くなる。
このようなことですね。
たとえば
バラのあとに違うバラを移植したりすると……
前に植えていたバラが その場所の土から
栄養素を吸収しながら生長する間には
根から他の植物の生育を抑える分泌物を出したりします。
このため 次に植えるバラの生育が
いちじるしく悪くなってしまうんです。
土環境がわるいので
花の数が少なくなったり
大きさや花びらにボリュームがなくなります。
新しいシュートも出にくくなり、元気もなくなります。
これではバラの配置替えして
違う庭の風景を楽しみたいと思ったのに
本末転倒、ガッカリです。
<連作障害を起こさない方法>
バラのあとにバラを植えるのは
連作障害を考えるとリスクがある。
土が劣化してるから。
だったら
土を取りかえればいいんじゃない?って思いませんか。
前のバラが栄養を吸いとってしまってるなら
栄養を補いばいい。
前のバラが生育を抑制する分泌物を出しているから
その土を取り除けばいい。。
そうなんです。
健全に育てるために、フレシュな用土にすればいいんです。
て、ことは、
バラをまわりの土ともども掘り上げて
栄養満点の土に改良してから
次のバラを植えればいいってことですね。
どんな方法があるかっていうと
・土を再生する
・天地返し
これです。
それぞれ見ていきますね。
・土を再生する
手順:
1.バラをまわりの土と一緒に掘り上げる。
2.土をブルーシートの上に広げ
古い根や石など不要なものをとりのぞき
お湯で熱湯消毒。
3.土を黒いゴミ袋に数日間日光に当てて放置し殺菌する。
4.この土に赤玉土、堆肥、腐葉土や、
もみ殻くん炭などをプラスして混ぜ込む。
土壌改良した土を掘った場所に戻す。
このあと3ヶ月ほどねかせておくのが理想的です。
この方法を実行するには、
それまで植えていたバラの移植先も
このような土作りをしておく必要があります。
早く済ませたいなら
市販のバラ専用培養土を多く(7:3で)
混ぜ込むといいと思います。
・天地返し
バラを掘りあげたあと
スコップで40cm~50cm程度掘り出します。
深いところにある土を地表に、
地表付近の土を深いところに、
というように、土を入れ替えてあげるイメージで。
病原菌がほとんどいない深いところの土を
地表に出し、バラの植え替えの土とするというわけです。
土を耕すというより、
地下の深いところの土を表に出すかっこうになります。
地表にあった土は
深いところに埋め戻すので
地下で殺菌されて、
数年後 再び天地返しができますね。
どちらの方法も
土の改良が終わるまで手間と時間がかかるので
余裕を持って計画できる場合の方法です。
自分のライフスタイルなども
考慮して計画的にやるといいですね。
ここで、あれ?ちょっと変だな?って思いませんか?
バラって同じ場所で何年も植えたままの状態です。
連作障害がおこらないのか?って不思議に思いませんか?
実は、連作障害は起こっているんです。
バラはなにもしないで植え続けると
枯れないまでも、花数が増えなかったり
病気になったりと、明らかに生育が弱々しくなります。
ところが、私たちは冬の寒肥や追肥などで
うまく連作障害を回避してたんですね。
それで、春にはまた生き返ったように
息を吹き返し芽吹き
バラの海の姿を見せてくれるのです。
<バラの鉢植え栽培に出やすい連作障害>
地植えと比べると、移動が簡単で
庭のレイアウトも気軽にできる鉢植えのバラ。
鉢植えで育てているとバラの生育のための
土環境は鉢の中だけになります。
だから、連作障害を起こしやすいんです。。
最低でも2年に1度の用土替えというのは
連作障害を起こさないため、でもあるんですよね。
新しい土と入れ替えてリフレッシュします。
同時に、次のシーズンに必要な養分を
取りこみやすくするための微生物を育てる土にします。
植え替えには
市販の培養土や自作のオリジナル培養土を使ってくださいね。
<連作障害はバラにも起こるので対策を>
バラのあとにバラを植えようとすると
他の作物同様に連作障害が起こります。
花つきが少なったり、花が小さかったり。
シュートがでないなどなど、生育が思わしくなくなるんです。
そうならないように
一工夫するんですね。
・土の再生
・天地返し
こうやって
土をリフレッシュすることでバラのあとにバラを植えても
大丈夫なんですね。
地植えのバラは何年も同じところに植えても連作障害がないのは
冬の寒肥や追肥をしているから、
とお話しました。
もっというと、それだけではないんですよ。
バラは、樹木だからなんです。
樹木の連作障害ってあまり聞きません。
樹木の育つ土にはたくさんの種類の微生物がいます。
そして
落ち葉や下草があって微生物が生息するのに申し分ありません。
豊富な微生物がいる土では連作障害は起こらないらしいのです。
実際は、植物にとって連作障害は
それほど大きなダメージではないのです。
連作障害が大きく影響するのは
どうやら植物が小さいときのようです。
人間も、大人なら大丈夫な病気でも
赤ちゃんでは重く深刻な状態になることがありますよね。
植物も同じ。
成長するとだんだんと丈夫になっていくんだそうです。。
それで短期間で収穫するサイクルの作物に
連作障害が多く起こるというのも納得です。
しかし、十分に育ったバラであっても
違う場所に移植するとなると育つ環境が変わってしまいます。
なので土作りは注意が必要です。。
植え替えたらみるみる生育が良くなった!
ってなるような環境を作れたらいいですね!
さあ!今日も頑張っていきましょ!