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バラを地植えで育てると、
花が、こぼれるように咲き乱れます。
こんなに咲くの?って思うほど
地植えのバラの花の咲き姿は圧巻です。
実にダイナミック!
バラを育てる私たちの目を
楽しませ心を豊かにしてくれます。
そんな地植えのバラ。
ほとんど水やりしなくても育ちます。
本当です。
もちろん
猛暑の夏とか雨がほとんどかからない場所に
地植えしてるっていうのは別ですよね。
その場合は、水やりお願いします。
枝という枝に花。
花で埋めつくされるというのに地植えだと
水やりしなくていいなんて嘘みたいで、不思議です。
水やり免除なんて
鉢植えで育てる人から見ればうらやましすぎです。
なぜ地植えだと水やり無しでも
あんなに育って花をつけて美しくなるのか
気になりませんか?
実は水やり無しで失敗しないように育てるには
ちょっとしたコツがあります。
<バラの地植え。メリットを活かす>
なぜ、地植えにすると
水やり無しで育っていくのか?
それは、土の量の圧倒的な多さが関係します。
土には雨水や地下の水がしみ込んでいます。
張り巡らしたバラの根が土の中の水分に
アプローチして貪欲に吸収するからなんですね。
鉢植えの水とは比べものにならない程の量の水を
蓄えています。
水分を求める根はどんどんと伸びていき
それに見合った枝葉が育っていきます。
<地植えで水やり無しで育てるコツ>
地植えで水やりなしで育てるには
やっぱり、それなりのコツがいります。
ただ地植えすればいいってわけないです。
もし、バラを植えつけようとする場所が
ビチャビチャで乾きにくい土なら
うまく育たないと思いませんか?
それはバラをはじめ植物のほとんどが
フカフカの土が好きだと知っているからですよね。
乾きにくい土というのは
どう考えてもうまくいきそうにないですものね。
乾きにくい=水やりしなくていい
とはならないようです。
特にバラは水はけや水持ちがよくて、
空気がよく通る土が大好きなんです。
排水性があって保水性、通気性もある、そんな土ですね!
ということは
植えつける前に土を改良しとく、
つまり、仕込みが必要になってくるんですね。
土を作っておく、といいましょうか。
植えつけたい場所を掘り起こし
水はけ水持ちがよく空気が通る状態にして植えるのです。
<地植え前にバラも準備する>
庭の土が準備万端でも、
バラ苗の方も地植え前の準備がいります。。
バラ苗を買ってきてすぐ
植えるのはあまりよくないです。
購入したばかりのバラ苗は、
二回りほどの大きい鉢に仮植えして
根張りを十分にしてから地植えします。
こうするほうが
買ってきてすぐ地植えするよりも
失敗が少ないようです。
失敗するのは根が十分に育っていないからなんです。
根が育つためには土が乾いたり湿ったりと繰り返すのが理想的です。
地植えでは水分のコントロールがしにくいですよね。
根は、乾くと水を求めて伸び、湿ると吸収する。
乾く→水を求めて伸びる→水やりで湿る→吸収する→乾く→水を求めて伸びる→水やりで湿る→吸収する…
こんな感じかな?
こうやって根がどんどん伸びていってから
正式に地植えするといいです。
根張りが十分だと、土の中の水があるんで
水やりはほとんどしなくて大丈夫なんです。
小さいうちは狭い環境で大切に育て、
強く丈夫になってから外の世界に…なんて
子育てと一緒ですね(笑)
地植えのバラに水やりしなくていいのは
根張りが十分あり、
水分を吸収できるから、です。
<バラの地植え後ちょっぴりメンテナンスを>
土のメンテナンスをすると
もっとたくさんの枝葉をつけます。
自然界では、樹木は落ち葉や下草のおかげで
多種多様な微生物が育っていきます。
植物は微生物の助けで十分に栄養を吸収していくんですね。
困ったことに落ち葉や下草などの雑草は
病原菌の発生源になります。
それで。
私たちは、良かれと思って
処分してしまいますよね。
これでは微生物も有益な虫が育つチャンスを失います。
そうならないように
冬の休眠期に堆肥や腐葉土を施していきます。
堆肥や腐葉土が、微生物の生育をうながし、
バラの生長につなげていくんですね。
このような一連の作業をやっておくと
水やりをしなくてよいってことですね。
地植えの最大のメリットに感謝しましょう。
<地植えに向くバラ品種>
たいていのバラは地植えで根付くと思います。
なので地植えに向くバラ品種を考えるより
地植えでは管理しにくいバラ品種を
考えるほうがいいかもしれません。
バラはよく病気にかかります。
その訳はバラの品種改良の歴史にあるようです。
太古の昔より先人たちがより美しいバラを求めて
品種改良をしてきました。
人々が美しさを求めるあまり、
もともとあったバラの強さが
失われてしまったんです。
美しさの代わりに
耐病性や強健性が徐々になくなっていって
病気に弱い品種ができてしまいました。
特に青系統のバラは繊細で樹勢も弱いことが多いです。
このようなバラは雨にぬれると病気を発症するので
移動したりしなければならずとても地植えには向きませんよね。。
できるだけ耐病性の低い品種は地植えしないことをオススメします。
もちろん全部がそんな品種ではなく地植えで育つ品種はたくさんあります。
ここで注意したいのは
地植えで育てると花も枝葉も大きくなること。
なので、地植えに向く品種というよりも
バラが大きくなることを想定して、
その姿を楽しみたいかってことを考えてみるといいです。
生け垣のようにバラを植えたい
フェンスにはわせてバラの滝にしたいとかなら
地植えですね!
つるバラもとっても大きくなるので
家のシンボルツリーとして育てるのもいいですよね。
植える場所に余裕があって、
大きく育てたいなら地植えがいいに決まってます!
<地植えのバラに水やりなしでいい理由>
結局
バラは地植えだと
土と水が豊富だから水やりしなくてもいいんです。
ただし、そうするためには
しっかり根張できるような基礎部分を
作らなくっちゃダメ。
植えつける場所の土を
排水性、保水性や通気性のある状態にすること。
買ってすぐのバラ苗は
ある程度根を伸ばしてから植えつけること。
そして、土をちょっとばかりメンテナンスすること。
地植えをスタートするのに手間がかかりますが
根付いてしまえば、手入れがとても楽です。
地植えにするなら大きく育てたい、
大きくなっても困らない場所に好きな品種を植えてください。
その場合、繊細なバラは管理が必要なので
避けるようにしたほうがいいですよ。
さて、我が家には、
植えつけてからそろそろ30年になる地植えのバラがあります。
なんという品種かもわかりません。
庭を整理したので、3年ほど前に根もとから切りました。
その後ひこばえというか脇芽がでてきたので驚きです。
切るまでは水やりもせず、ほったらかしでした。
それでもいつも9輪ほどの花を咲かせてました。
バラの地植えのメリット、
水やりしなくても育つというのは大きな魅力ですね。