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バラを室内で育てると…
殺風景な部屋が明るく
なんとなく気分も華やかになる。
素敵な香りにつつまれて。。。
なんて憧れます。
でも!
バラは室内栽培できるのかって
不安になりますよね?
だって室内でバラを育てるってあまり聞かないし
見たことがないような・・・?
室内で栽培の条件をクリアできるか?
バラは、
風通しをよくしましょうとか
バラはお日さまが好きだから、
たくさん日光を当てたほうがいい、とか
水やりは乾いたらたっぷりとなど
バラの育て方の基本。。
これは屋外での話。
でも、この基本って、なんだか
室内栽培でもクリアできそうなんですよね。
バラをうまく育てるための条件は
風通し、水やり、光、です。
これをうまくクリアできるかが鍵。
ところが。。。
室内でもクリアできそうな3条件、
微妙にバラにマッチしないんですよ。
ってことは
バラは室内栽培に向いてない
ってことなんですよね。。
ちょっとガッカリ。
どんなところがダメなんでしょうね。
バラが室内栽培に向かないのはなぜ?
バラが庭で美しく咲いている、
そよそよと風に揺れながら…
よく見かける光景ですよね。
風で揺れる、これってとても重要なんです。
初めに書きましたが
風がよく通るのは、バラをうまく育てる
条件のひとつですものね。
条件1.風通し
風通しをよくするのはなぜ?
それはですね、
バラは葉から水を水蒸気として出しているから。
葉が密集しすぎると蒸れしまい、
病気になりうまく育たないからです。
水蒸気の湿気がとどまらないように
風で吹き飛ばしてほしいんです。
想像してみてください。
ミストサウナにずっと入っている感じですよ?
短時間ならいいけど
ずっと続くとムリだと思います。
バラも同じなんです。
それにふやけた軟弱な葉になり
害虫の好物になります。
湿度があると病気にもなりやすいです。
つまり、ひ弱で病害虫に弱くなるんですね。
そうならないためにも、
風がよく通っていないとダメなんです。
風通しは屋外でも十分にできないこともあるので
室内では、なおさら難しいですよね。
条件2.水やり
水やりは、なんとなく簡単にクリアできそうですが
バラの場合は乾いたらたっぷりと、が基本です。
室内ではどうしても
乾きにくい状態になります。
バラの根は
湿ったり乾いたりの繰り返しで
伸びていきます。
根が水を探して伸ばす
というイメージでしょうか。
乾くまで時間がかかりすぎると
根腐れしてしまうこともありますしね。
これもバラの室内栽培を
難しくしている理由のようです。
最後に光です。
条件3.光
お日さまの光をよく当てる。
たいていの植物は
お日さまの光が好きです。
もちろんバラも同じです。
バラは1日3~5時間、
日光にあたる必要があります。。
そうしなければうまく花が咲きません。
それなら窓際に
鉢植えを置いとけばいいように思います。
しかし、
ガラス越しの光では十分ではない。
ガラス越しでは光線量が少なく
常に光りが さえぎられた状態なんです。
それに、きれいに見える思う窓ガラスでも
よく見るとホコリやチリ、
砂などで汚れていたりするんですよ。
十分に届いているように見えるのに
効果のある光じゃなかったりします。
そのためヒョロヒョロと細長く育ってしまい、
太くどっしりとした育ちになりません。
ストレスを与え続けているので軟弱です。
そのような状態ではよい育ちに
ならないし、きれいに咲かず貧弱な花に
なってしまうのですね。
バラは室内栽培はムリなんだな、
ということを
ひしひしと感じてしまいます。
でも あきらめるのは残念ですよね。
ミニバラなら!
室内で育つ品種もありそうです。
室内栽培するならミニバラ?
ミニバラにはインドアローズがあります。
インドアローズとは日差しが弱く
日照時間が短い北欧で生まれた
人気のバラです。
花持ちがよく耐陰性、耐病性に
とても優れていて室内でも
美しい花を咲かせますよ。
中でもポールセンローズは
インドアローズで世界の半分のシェアを
誇っています。
デンマークの130年の歴史を持つ
ポールセンローザー社で作られた
インドアローズ。
パレード・パティオヒット・パレスという
3つのシリーズを展開しています。
ミニバラといっても、小さい花ではなく
そこそこの大きさで、
長く楽しめるバラですよ!
バラを室内で楽しむなら・・・
どうしてもバラを室内で楽しみたい。
それなら、
花が咲くちょっと前まで屋外で育て
花が咲きだしたら部屋の中に入れる。
っていう方法もあります。
バラをカットして花瓶に入れるより
花持ちはいいかもしれませんね。
バラでなくてもいいというなら
室内栽培ができ花が咲く観賞植物もあります。
バラのような咲き姿の品種もあるシクラメン。
カランコエのブロスフェルディアナ系の
バラのような花が咲く八重咲き品種を
室内で育てるのもいいですね。
次に東京大学が
2021年6月に発表した興味深い研究を紹介しますね。
室内の鉢植えバラは照明を上向きにあてる(東京大学の研究)
東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の矢守航 准教授は
室内で育ちにくい鉢植えのバラでも株元から上向きに光をあてると美しさを
キープできるとしました。
室内環境でバラを育てるのに
ネックになる条件のひとつは光でしたよね。
室内奥までは光が届きにくく、
かといって
窓辺に密集して鉢を置くのも不格好。
となると、この研究の通り鉢植えの株元からの光
つまり
下から上向きにあてるだけで育つなら大歓迎!
って思いませんか?
これまでにない画期的な方法です。
テレワークで疲れた心を癒したり
ストレスを緩和したりする効果がある植物。
病気やケガの回復にも良い影響があると言います。
心にも体にも植物は有効なんですね~
バラが身近にある生活って素敵ですもんね。
さて、この研究ですが
他愛もない雑談から生まれたのだそう。
それは・・・
鉢植えに上から光をあてるには
照明器具の設置には新たにお金がかかるし
場所とるし見た目悪いし
何より下葉が枯れちゃうよね。
じゃ、下から光をあてたらどう?
ってことで始まったようです。
詳しくはこちら↓
東京大学大学院生命科学研究科・農学部
室内でバラの美しさをキープするなら
下から上への光でも十分効果があるということが
明らかになりました。
しかし、気になることが・・・
研究では3月に花芽がつくまで温室で栽培し
開花前に室内で2週間という期間でのこと。
長期間の栽培での結果ではなさそうなんですよね。
室内での鉢植えの栽培方法はまだ確立しているとは
いえないかもしれません。
とはいえ、この研究で室内の鉢バラを
咲かせたことが室内栽培の
突破口となるといいなと思います。
室内で育てられそうで育てにくいバラ
育てる基本的な条件をクリアできそうで
できないバラの室内栽培。
風通し・水やり・光の3条件は
屋外でもよい状態をキープするのが難しい部分です。
室内となるとなおさらです。
それにバラは室内で育つより
外でのびのびと育ちたいのでしょうね。
きっと外で
たくさんの人達に見てもらいたいのでしょう。
といって あきらめるのは早いです。
ミニバラのポールセンローズは
室内栽培ができるといいます。
室内で育てられるという
品種のバラに挑戦するのもいいかもですよ。
我が家では室内栽培ができる
ポールセンローズのミニバラのジジという
品種を育てています。
パレードというシリーズの中のひとつです。
マーブル模様のかわいい花が大好きです。
四季咲きで花もちいいですよ!
ですが
室内でこのミニバラを育てたことはありません。
ちょっと挑戦する勇気がなくて…
部屋の中から眺めることにしています。
これから先、
ジジのようなミニバラでなくても
室内で育つようなバラも
開発されるかもですね。
正直、雨にぬれ、
ヘロヘロになる花を見ると
室内で育てられたらなァと思っちゃいます。
まあ、それも風情と
いってしまえばそれまでですが。
東京大学のさらなる研究が進み
バラを室内で育てられるようになるといいですよね。
ちょっと難しいのかな・・・?
さあ、今日も頑張っていきましょ!