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バラの葉が緑色でわさわさしていると、健康的に育ってるな~って安心します。
でも、ずっと緑でそのままというわけでもなく。
ちらほらと黄変した葉を見かけるとちょっと、心がザワザワします。
黄色い葉になったら次は茶色くなって、葉が落ちるっていう図式、考えてしまいますもんね。
葉が黄変がどのような症状のときにどんな対策をしたらよいか?
これまでバラの葉の黄変の症状を観察して、それによって対策してきたことをまとめました。
バラの葉の黄変の症状を見ながら、または思い出しながらご覧いただき参考にしていただけたらと思います。
バラの葉が黄変したら?
バラの葉が黄色く変色しても問題がない場合と、なにかしらの対策をしなければならない場合があります。
まず、バラの葉の黄変の症状をよく観察しましょう。
季節で現れる症状が違ったりするのでそれもあわせて紹介します。
バラの葉が黄色くなっても心配ないのは?
バラの葉が黄色くなるのは、葉の付け根の弁を閉じてしまったからです。
バラは用無しと判断した葉を、こうして黄色くして落としてしまいます。
その現象の一つとして葉の老化がありますが、これはバラが枯れる心配のないケースです。
つまり、バラが新陳代謝をしているときと冬の落葉は、黄変しても全く心配無しというわけ。
新陳代謝:バラの茎の付け根や根元の葉が黄色くなっているのは古い葉で、すでに役目が終わった葉なんですね
なので、その葉を落として新しい葉に栄養を送ります。
冬の落葉:バラは落葉樹。
なので、冬に葉を落とす前に黄色くなったりします。
紅葉する葉もありますね。
冬は休眠期に入り活動をほとんど止めてしまうために葉は必要なくなり、水を送る弁を閉じてしまいます。水の吸い上げさえ最低限で済ませたい、だから葉があると余計に吸水することになるため邪魔というわけ。
このような理由で冬は葉が黄色くなります。そして落ちても心配ないのです。
バラの葉が黄変すると対策しなければならないケースは?
葉の黄変はバラからのSOSのサインでもあります。
といっても様々な症状があります。
バラの黄変は季節に大きく関係することもあります。
春先につぼみが膨らみかけたころの黄緑の葉になったとき
春、つぼみがつきだすころに葉の色が黄変とまではいかなくても、黄緑色になることがあります。つぼみが膨らみだしたら肥料を施さないようにするのが通常の方法です。
でも、つぼみが多くつきすぎたり、前回施した肥料が少なくて十分ではないとき、花が咲く前に栄養不足で黄緑色になってしまうことがあります。
対策:応急処置として基準より薄めの液体肥料を1回施すといいです。
水切れ後に鮮やかな黄色になった
鉢栽培で6月~8月ごろに水切れをすると、その後5~1週間で鮮やかな黄色に変色し葉を落とし始めます。
バラはそれくらいで枯れるような弱い植物ではありませんがほっとくと危険です。
葉の黄変はバラからのSOSで、根が激しく傷んだというサインだからです。
バラは根が傷んだ分、葉を黄色くしたり落としたりして株とのバランスをとろうと自ら調節するんですね。
しかし、新芽がチリチリになるような軽い水切れを2~3回おこすと、根が傷み突然枯れることがあるので水やりを忘れないようにしてくださいね。
葉が黄色くなったときは肥料は厳禁!栄養不足ではありません。
対策:リキダスなど活力剤を与え、根を活性化して回復を試みます。
鉢栽培で梅雨あけ後乾燥が激しいときは、水切れ防止対策として、そっと株を抜いて根鉢を崩さないようにして一回り大きい鉢に植え替えるとよいです。
夏の時期、全体的に元気がなくなり葉が黄色くなったとき
真夏には葉が黄色くなるだけでなく、枝葉が小さい、潤いがない、成長が鈍いなどの症状が出ます。これは夏バテの症状なんですね。
夏バテを確認したらすぐに涼しい場所に移す、寄せ鉢や二重鉢などの工夫をし、水やりはたっぷりと鉢の中の熱を追い出し新しいフレッシュな水と置き換えるような気持ちで行ってくださいね。
夏バテしているバラの根は白根がなく水分や栄養を吸い上げられない状態になっています。
この状態で肥料を施しても、水や栄養分は必要なところへ届けられません。それどころかますます根が傷みかねないのです。白根を復活させるための対策が必要です。
※肥料は厳禁!
対策:白根を出させる規定量の活力剤を施します。活力剤はリキダスやメネデールなどを使用。
すると、1~2週間で白い根がでるので、そこで液体肥料を施します。
※活力剤とは肥料分が少ないか全く入ってないもので微量要素の鉄、カルシウム、マグネシウム、アミノ酸を配合してあり、サプリメントのようなものです。
病害虫の被害
病気や害虫による被害でバラの葉が黄変することもあります。
病気の代表ともいえる黒星病は、まず黒い斑点ができ、その後病気が蔓延するにしたがってだんだんと葉が黄色くなって落ちます。
害虫としては、ハダニによる被害で葉が黄変します。ハダニが吸汁し葉がかすり状になった後、次第に葉の張りやつやを失い黄色くなります。
病害虫による被害で、葉が黄変するのはかなり被害が進んでからのことなので黄変する前に対策をしたいですね。
全体的に元気なく新芽や花芽がつかなくなって葉が黄色になる。
全体的に元気がなく、鉢の中の土が全然乾かない。
これは根腐れといって、根が相当なダメージを受けているサインです。
根がダメージを受けているためバラは葉を黄色くして落葉させて、根の負担を軽くしようとします。落葉させて根の負担を軽くし、新芽を出そうと動き始めます。
新芽がでた!やれやれと思ってなにもしなければまた、黄色くなって落葉します。
新芽が出てきたのにどうして?って思います。
せっかく出た新芽ですが落葉の原因である根腐れのが原因なのに、何も対策をしなければ少ない根のまま。
それでは成長のための水や養分を十分に送れずに再び葉が黄色くなって落葉。
放っておくと、やがて枝に縦じわができて枯れてしまいます。
対策:できるだけ早く肥料分が入ってない水はけのよい用土で植え替え、枝葉を剪定。新芽が出るまで日陰に移す。
原因は水やりのしすぎなのですが、根本的には土作りに原因があるのです。
根腐れさせないためには、水はけのよい土づくりが必要です。
黄色くなった葉は取り除く?
バラの葉が黄色くなった葉を引っ張ってみて簡単に取れるなら、バラが「この葉は要らない」と判断した葉です。
残しておいてもあまり意味がないです。ましてや黒星病などの病葉は病気をされに広げることも。なので取り除いてくださいね。
ただ、黄変したのが下葉ならそのまましておくということも。
その理由は、で水やりのとき土の中にいる病原菌を含んだ水がはねて健康な葉にかからないように残すという考え方です。
いろんな考え方があるので、自分の考えに合った方法を選んで育てて下さいね。
バラの葉が黄変したら5つの視点でチェック
バラの葉の黄変には心配ないケースとバラの根がなにかしらのダメージを受けているケースがあります。
日頃どのようにバラのお世話をしているかを確認し、5つの視点でチェックするとよいです。
5つの視点とは
1.春先につぼみが膨らみかけたころの黄緑の葉になった
2.水切れ後に鮮やかな黄色になった
3.夏の時期、全体的に元気がなくなり葉が黄色くなった
4.病害虫の被害
5.全体的に元気なく新芽や花芽がつかなくなって葉が黄色になる。
適切な対策をして、青々とした立派な葉を取り戻したいですね。
豊かな緑の葉があってこそ豊かな花が咲きそろうというものです。