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バラは生育と休眠を繰り返して成長します。
冬、休眠を利用して剪定します。
新しい枝(シュート)に更新して老化防止するため。
そして、もう一つ春、一斉に芽吹かせるため。
よい芽吹きをしそうな芽の上5mm~1cmを平らに切ります。
そして、春を待ちます。
だけど、よい芽だと期待したのに
なんだか芽吹きが弱いなあ、と感じること
ありませんか?
それとか
秋バラのための夏剪定の後、
芽が動かないとか?
これには、理由があるんですよ。
ほとんど解決できます。
今回は、芽吹きの悩みを
3つのパターンにわけてお伝えしたいと思います。
バラの目が動かない!芽吹きの悩み3パターン
芽吹きの悩み3つのパターンというのは
・春先の芽吹きが弱い
・夏剪定後 芽が動かない
もう一つは、バラのスタンダード仕立て。
バラのスタンダード仕立てでは
芽が動いたら困ることがあります。
なので
・スタンダード仕立てで芽の動きを止めたい
という3つのパターンについて
詳しく説明します。
春先の芽吹きが弱いから
冬の剪定のとき、
これ!と思った芽が思うように
動かないときがあります。
バラは頂芽優勢という性質があり、枝の先端の芽(頂芽)にエネルギーが集まります。
なので、期待する芽が枝の先端になるように剪定したはずなんです。
ところが、その芽が動かない時があるんですね。
そんなときは
下に元気に出ている新芽があれば
その芽の上でカットするといいです。
すると、
バラは その芽を先端の芽(頂芽)だと思い
エネルギーを集中させるんですね。
そのままだと、
バラは、どちらにも養分や水分を
供給するんです。
これはまずいです。
エネルギーが分散してしまうんですね。
そういうわけで動いていない芽は
あきらめて 下で活発に動いている芽に
エネルギーを集中させます。
でも、どうして初めの芽が
動かなかったのか
気になりますよね?
それはですね、芽が動き出したころ、急に冷えて活動が鈍ったため、なんです。
さあ!がんばるぞ!ってときに
でばなをくじかれるというか…
それで、芽が寒さで傷んでしまって
次の手段として2番手の芽に
エネルギーを送リ始めるのです。
すべては種を残すために、です。
全体的に芽吹きが鈍いときは
もしかしたら、
根腐れしているかもしれません。
その場合は最悪
枯れてしまうこともあるので要注意です。
枝の色が悪くなったり枝に縦じわが
入ってたら水を吸い上げてないわけで
危険な状態です。
切り戻して、
日陰に移して新芽が出るのを待ちます。
根張りが戻れば大丈夫です。
夏剪定後、芽が動かない
夏の剪定が終わり秋バラの新芽が出るのを
心待ちにしているのに…
ちっとも芽が動かない。
こんなときに考えられるのは
コガネムシの幼虫。
6~8月に有機物の多い土に産卵後
ふ化した幼虫が根を食べてしまいます。
コガネムシの幼虫のしわざかどうか
見分けるには次のことを
チェックしてくださいね。
特に鉢植えの場合は注意が必要なんです。
○株がグラグラしていないか?
○土が減っていないか?
○土が乾かない
○葉の色が悪い
○雑草がはえない
このようなことをチェックして
疑わしいときは対策します。
①できるだけ土を残しながら
株をそっと抜いて幼虫がいないか
確認してください。
コガネムシの幼虫が根を食べてしまい
根張りがないので割と簡単に
株が抜けてしまいます。
地植えで育てている場合は
土をかいて地表近くにいる
コガネムシの幼虫を捕殺してくださいね。
根を傷めるので深追いしないように。
②鉢植えなら一回り小さい鉢に
サイズダウンして植え直します。
根が食べられて減っているので
枝葉とのバランスを取るため
切り戻します。
肥料分が少ない土を使います。
排水性、通気性のよい赤玉土などがいいですね。
根張りがないので倒れます。
支柱を立てるのも忘れずに。
半日陰に2週間置いて、
新芽が出たら日なたに移して大丈夫。
1ヶ月ほどしたら肥料を少し与えるといいです。
9月中にコガネムシの幼虫の対策ができれば
秋バラを楽しめますよ!
コガネムシ対策の詳しい説明は
さうび遊びブログ内の
別のページにあります。
コガネムシが疑われるときの
対策はコチラ↓↓↓
さて、ここまでは、芽が動かないという悩みでした。
逆に芽を動かしたくないときもあります。
それは、台木から芽が出てきた場合と、バラをスタンダード仕立てにしたいときです。
台木の芽が出ると、もともとの株なので栄養が集中してしまうんですね。
それは避けたいです。
このように出てくるんですよね。。。
もぎ取ってしまいましょう!
これ台芽かな?って迷ったたらこちら
そして、スタンダード仕立てのバラ。
もちろん、スタンダード仕立てとして
流通しているバラを
購入したのなら大丈夫ですが。
問題は自分でスタンダード仕立てを
つくるときです。
長い台木の途中に脇芽が
出ようとするんですよね。
台木を育てている最中なら
台木の生育に必要な養分をつくるために
脇芽をいくつか残しますが
バラを接ぎ木したあとは
必要のない芽なんです。
それでもお構いなしにでてきます。
これは、むしり取リます。
むしってもむしっても出る脇芽があれば
ナイフでえぐり取ってください。
このように動かしたくない芽
というのもあリます。
バラの芽が動かないときの対処法3パターンのおさらい
今回は
バラの芽吹きの悩みの3パターンについて
お届けしました。
動いてない芽があれば
その下の元気な芽の上で
カットするといいです。
全体的に芽吹きがないときは
根を疑ってください。
根張りがうまくいってないことが
考えられます。
その大事な根を食い荒らしてしまうのが
コガネムシの幼虫で、夏剪定のあと、
芽が出ない原因になることがあります。
また、逆に芽が動いたら困るのが、株元で台芽が出たときとスタンダード仕立てをつくるとき。
長い台木の途中に脇芽がでて
むしり取っても再び出るなら
ナイフでえぐり取るようにします。
先端に接ぎ木したバラに
エネルギーを集中させるためにも
見つけたらすぐにとり除いてくださいね。
このようにバラをうまく芽吹かせるために
地上では、エネルギーをどこに集中させるかを考え地中では根張りの状態を気にかけていきましょう!
きっと芽が動き出し、
美しい花を咲かせてくれます。
元気がなくなったからといっても、いったんは動き出した芽なので
あきらめるのも忍びないです。
初めのうちは、バラにハサミを入れるのは
とても勇気がいります。
さうび家でも、最初は切る前に何度も
確認して切りました。
今では、バンバン切ってしまい、
切り過ぎが怖いくらいです。
切り過ぎは品種によって致命傷にも
なりかねないので、
ちゃんとそこは考えてのことですが。
たいていのバラは、切られても
何ごともなかったように
咲き進んでいきます。
とてもたのもしいバラたちです!
さあ!今日も頑張っていきましょ!